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VMのエクスポートはVMのバックアップと同じではありません。エクスポートはVMの現在の状態を一度だけ複製するものであるのに対し、バックアップソリューションは時間経過に伴うスケジュール設定された増分複製を保持します。
VMをエクスポートすると、VMを構成するすべてのファイルが一箇所にまとめられます。仮想ハードディスク(VHDX)ファイルを単純にコピーするのとは異なり、エクスポートはマシンの完全な状態を取得します。
Hyper-VからVMをエクスポートする際、システムはデータを3つの主要フォルダに整理します。
ファイルは任意に選択した出力先フォルダに保存されます。特にVMの移行を予定している場合は、別の物理ドライブまたはネットワーク共有先を使用するのが最善です。Hyper-Vは選択した出力先内にVM名のサブフォルダを自動作成します。
Hyper-VのVMエクスポートには主な2種類の手段があります。単発作業にはGUIを好むユーザーが多く、複数台の一括自動処理には管理者がPowerShellを活用するケースが一般的です。
Hyper-VマネージャーはVMエクスポートの最も簡単な手段です。出力先フォルダを選択し、エクスポートを実行する簡易ダイアログが用意されています。
複数台のVMを一括エクスポートする場合、PowerShellはGUIより高速に処理でき、スクリプトに組み込んでスケジュール実行することも可能です。
PowerShellを管理者権限で起動し、以下のコマンドを実行します。
Export-VM -Name "VM名" -Path "D:\Exports"
各パラメータの役割は以下の通りです。
複数台のVMをまとめてエクスポートする場合は、ループ処理を利用します。
$vms = "VM1", "VM2", "VM3"
foreach ($vm in $vms) {
Export-VM -Name $vm -Path "D:\Exports"
}
リスト内の各VMが同一の出力先フォルダにエクスポートされ、Hyper-VはVMごとに個別のサブフォルダを自動作成します。
VMをエクスポートした後、Hyper-V環境に復元する手順を記載します。インポート処理はエクスポート時に作成されたファイルを元に仮想マシンを再構築します。
手順自体は単純ですが、Hyper-VでVMをエクスポートする際に発生しやすい障害と解決策を紹介します。
最も多い原因はディスク容量不足です。Hyper-Vは仮想ディスク全体とすべてのチェックポイントを保存する十分な空き領域を出力先に必要とします。
VMのVHDXファイル容量を確認し、出力先ドライブに同等以上の空き容量があるか確認してください。またHyper-Vマネージャーを管理者権限で起動してください。権限不足が原因でエクスポートが黙って停止するケースも存在します。
大容量VM、特にHDDに保存されたVMや低速なネットワーク経由で出力する場合、エクスポート処理に長時間を要します。
可能であればローカルSSDに一旦エクスポートした後、最終的な保存先にファイルを移動してください。ネットワーク経由でエクスポートする場合はWi-Fiではなく有線ギガビット回線を使用します。
管理者アカウントでログインしていても「アクセス拒否」エラーが表示される場合があります。多くはHyper-V仮想マシン管理サービスに出力先フォルダへの書き込み権限が付与されていないことが原因です。
出力先フォルダに対し、自身のユーザーアカウントだけでなくHyper-Vホストのコンピュータアカウントにフルコントロール権限を付与してください。
VMが起動中またはシャットダウン中といった移行状態の場合に発生します。VMが「実行中」または「オフ」の安定状態になるのを待ち、Hyper-Vマネージャー画面を更新して再試行してください。
Hyper-V標準のエクスポート機能は単一VMの移行に便利ですが、制限が存在します。手動操作が必須、標準のスケジュール機能がなく、大規模環境での運用には適していません。
定期的で安定したVM保護を必要とする運用現場には専用バックアップソリューションが適しています。i2Backupはこの課題に特化した製品で、バックアップ処理を自動化し、多種多様な環境プラットフォームに対応します。
Hyper-V標準のエクスポートは不定期な単発作業には適していますが、継続的な保護を目的とした機能ではありません。スケジュール自動実行、安定した復元機能を備えたVMバックアップが必要な環境では、i2Backupのような専用ツールの導入を検討する価値があります。
Q1:Hyper-VからVMをエクスポートするにはどうすればよいですか
Hyper-Vマネージャー上のVMを右クリックし「エクスポート」を選択するか、PowerShellでExport-VMコマンドを実行します。いずれの方法でも仮想ハードディスクファイル、設定ファイル、既存のチェックポイントを格納したフォルダが作成されます。
Q2:稼働中のVMをエクスポートできますか
可能です。Windows Server 2012 R2以降のHyper-Vは、VMを停止・一時停止せず稼働させたままエクスポートする機能に対応しており、処理中もVMはオンライン状態を維持します。
Q3:Hyper-V VMを別ドライブに移動する方法は
エクスポート/インポート手法を使用するか、Hyper-Vマネージャーの「移動」機能でVMのストレージを再配置できます。基本的な環境ではエクスポート/インポートがより簡単な手段です。
Q4:Hyper-V VMをVMwareに移行する方法は
Hyper-VのエクスポートファイルをVMwareに直接インポートすることはできません。両者のフォーマットに互換性がないため、VHDXファイルをVMwareのVMDK形式に変換するツールが必要です。従来はVMware vCenter Converterが使用されていますが、サードパーティ製ツールも利用可能です。
Q5:VMをエクスポートすると元のVMは削除されますか
いいえ。エクスポートは特定時点のVM完全コピーを作成するだけで、サーバー上の元のVMは変更・削除されません。
状況に合わせた手段を選べば、Hyper-VでのVMエクスポートは簡単に実行できます。単発の簡易作業にはHyper-Vマネージャー、複数台一括処理や自動化にはPowerShellが適しています。
ただしエクスポートは本格的なバックアップ施策の代替にはなりません。特定時点の複製であり、移行や複製作成には便利ですが、継続的な保護を目的とした機能ではないためです。スケジュール自動実行、安定した復元機能を備えたバックアップが必要な環境では、i2Backupのような専用ソリューションの導入を検討してください。
どのような環境でも、障害が発生してから対応するのではなく、事前にVMの保護体制を整えることが重要です。